文字「「心」と「お手前」を重視する流派です」

直心流の理念


直心流の理念は「広義香道の普及」です。
室町時代に香道が発生する遥か以前、
長いお香の歴史には、日本人の三つの心がありました。

 遠く万葉の時代に遡った、香に対する「敬虔な心」
 源氏物語に見られるような、典雅な薫物を生活の中に楽しんだ「優美な心」
 素朴な香木の自然の香りを愛した「高潔な心」

香道の歴史は600年、お香の歴史は1200年。
誰かが伝えていかなければ、日本のお香の歴史は失われてしまいます。
直心流は、この1200年のお香の歴史を広義の香道と捉え、「広義香道の普及」を理念として、
当時の浅草寺大僧正・清水谷恭順猊下の後押しを得て創流されました。

家元挨拶


香道、華道、茶道は、日本の三大伝統文化といわれています。
いずれも室町時代に発生しましたが、香道は、華道、茶道に比べると、
あまり知られていませんでした。

「華道、茶道は習う場所がたくさんあるのに、香道はどこにもない」
直心流が初めてカルチャーセンターに教室を開いたのは、そういった時代でした。
その頃は「カルチャーセンターでお香を教えるなんて・・・」という声が当然でありましたが、
今では多くの流派がカルチャーセンターで教室を開いており、
気軽にお香の炷き方を学べるようになりました。
これまで公家や大名の特権であった「お香を炷く楽しみ」を
是非味わって頂きたいと思います。